平成21年 7月30日(木):初稿 |
○私がよく見に行く法曹ブログの一つに「銀座のマチ弁(弁護士遠藤きみのブログ)」があります。元裁判官の目から見た弁護士業務、裁判官の評価等なるほどと教えられることがあるからです。このブログの平成21年7月28日の記事に「依頼者本人の出廷」と題する以下のものがありました。 「私は,どの事件も,毎回,依頼者ご本人(依頼者が会社や団体の事件は,代表者又はそれに代わる担当者)と一緒に出廷し,期日終了後は,東京の事件では,弁護士会館の面談室,千葉の事件では,1階のロビーや近くのホテルの喫茶室,前橋の事件では,県庁の中の喫茶室,○○支部の事件では依頼者の代表者宅で,期日に行なわれた内容などについての説明と次回までに準備する必要のあることなどについての打合せを済ませてから,依頼者,担当者とお別れして,事務所に戻るようにしている。 半年くらい前に,法テラスを通じて受任した事件では,依頼者が前任の弁護士さんを解任したいという希望を法テラスに述べるようになった主たる理由は,前任の弁護士さんから,期日に裁判所に来ないで欲しいと言われ,打合せや報告もないので,訴え提起後,裁判がどうなっているのか全く分からないというものだったそう。今は,期日の出廷はもとより,代理人との打合せや連絡もきちんとできるようになって,とても喜んでおられる。」 ○この記事で気になったのは、「(解雇した)前任の弁護士さんから,期日に裁判所に来ないで欲しいと言われ」と言う部分です。私も訴え提起した場合、お客様には、「お客様の出頭が必要なときはお伝えしますので,原則として裁判所には来なくて結構です。」とお伝えしているからです。 ○ただ期日終了毎に所定のフォーマットによる報告書を小まめに送り、またその事件の関係で提出した書面、受領した書面も速やかにコピーをお客様に送ることを原則としており、更に最近は期日外での相手方代理人或いは書記官との遣り取りで重要な事項も書面で報告するようして、兎に角、事件処理経過は出来る限りお客様にマメにお伝えする努力はしております。 ○前記の通り裁判所での弁論、弁論準備期日毎のお客様の同行は求めておらずむしろ、来なくて結構ですとお伝えするのは、お客様にとって余り意味の判らない弁論期日を見に行くのはお客様にとって煩わしいだけであろうと思っていたからです。 ○しかし上記遠藤氏のブログを読み、お客様によっては依頼した事件の全容を把握しておきたいと希望され裁判期日には弁護士と一緒に出頭したいと思っている方も居るかも知れないと考えさせられました。これからは、事前にお客様に、各弁論期日の様子も見たい方には一緒に裁判所に同行して頂きますので,ご遠慮なくお申し出下さいと、お客様のご希望を確認しようかと考え直しております。 以上:1,142文字
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