平成18年11月 2日(木):初稿 |
○「キーワード『男女問題』検索結果等と男女問題一例」で平成18年11月1日現在、キーワード「男女問題」でのネット検索をかけると多くの検索サイトで「弁護士 小松亀一 法律事務所-男女問題メニュー」がトップに出てくることを報告しました。お陰でこれからも男女問題に関する色々な情報を発信していこうと思っております。 ○男女問題に限らない人間関係の問題にもなりますが、私が修習時代にある裁判官から、ある事例をどう考えるかと質問され、自信を持って答えることが出来なかったことがありますが、この時質問された事例を私なりにアレンジして以下に紹介します。 第2題;一部身体状況を隠して結婚した相手に対する損害賠償請求 Aさん(女性)は、29歳となり、30歳目前で多少焦っていたとき、Bさん(大手企業社員、35歳)とお見合い話しを受け、お見合い写真を見せられると、Bさんは背も高く、顔もまずまずの美男子で、大手企業社員と言うこともあってお見合いすることにしました。 お見合いで実際Bさんに会ってみると写真通りなかなかの美男子で人柄も真面目そうだったことから、6ヶ月の交際期間を経て結婚に至り、ヨーロッパへの新婚旅行を終え、新築のマンションを新居として、幸福な結婚生活がスタートしました。 Aさんは、Bさんについて一つだけ気になることがありました。Bさんは、新婚旅行中から一緒に風呂に入ることを誘ってくれず、逆にBさんが風呂に入っているときは、決して風呂場に来ないで欲しいとお願いされていました。 Aさんは不思議に思いましたが、結婚1週間後、気になってBさんが入浴中の風呂場を入ってみると洗面台の片隅に袋があり中を除くと黒い髪の毛の束に見え、胸騒ぎがして風呂場のドアを少し開けてBさんを見ると、何と頭の中央部がツルツル光って髪の毛は横に僅かに残っているだけでした。 Aさんはこの光景に大変なショックを受け、Bさんが全く信じられなくなり、後先のことを考える余裕もなく、実家に帰ってしまい、その後BさんはAさんに対し、ハゲを隠して結婚したことを丁重に詫びる手紙を書いて、仲人さんも動員して、繰り返し何とか戻って欲しいと懇請し続けましたが、AさんはBさんに会おうともしませんでした。 Aさんの余りに頑なな姿勢にBさんが切れてしまい、ハゲを理由に一方的に結婚生活を放棄され多大な精神的苦痛を受けたとしてBさんに対し離婚と慰謝料請求の訴えを提起し、Aさんもハゲを隠していわば騙されて結婚させられたとして離婚と慰謝料請求の反訴を提起しました。 さて、この事案、どちらに軍配を上げるべきしょうか。 実例は30年近く前の話しですが、ネットで調べると同様の事案は結構多いようです。「夫が実はハゲだったなんて・・・」には、Aさん、Bさんそれぞれの立場でのコメントが多数寄せられていますが、当たった裁判官がハゲかどうかで結論が異なるような気がします。 以上:1,192文字
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