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掲示板から

平成11年12月 1日(水):初稿 平成17年 2月 6日(日):更新

不倫の法律構成について



 前回は不倫の法律構成を考える前提として、セックスについて考える記事を掲載しました。執筆者本人が自信がなく記事内容に迫力が不足したせいか、反響がサッパリでした。いつもは感想を送ってくれる主婦の方々から感想が頂けずガッカリしました。妻からは感想を書きにくいテーマだから仕方がないと慰められました。私の妻の感想を聞きたいとの感想が数件ありましたが、妻はノーコメントということでした。  今回は不倫の法律構成です。私の専門分野ですので前回よりは自信を持って書けるはずです。どういう形式で記述しようかと悩んでいたところ、インターネットホームページ掲示板に格好の不倫問答がありました。2名の弁護士が回答しておりますが、弁護士Cというのが私です。著作権の問題はありますが、公開掲示板の記事であり、且つ内容の重要部分は私が書いたものであることで大目に見ていただき多少改編して以下に掲載します。

 離婚関連インターネットホームページ掲示板から

問い:妻の不倫相手に対する制裁 投稿者:A
 「離婚」をキーワードに彷徨い、ここに来ました。
 見ていただいたどなたでもアドバイスをいただけたら嬉しいです。
 同棲4年半、結婚して3年になります。ついこの間妻の不倫が発覚してしまいました。しばらく不倫関係は切れていたのですが、相手に新しい恋人ができたことを知って妻が非常に動揺してしまいそれが元で私にばれてしまいました。現時点では私は妻の行為を許そうと考えています。
 しかし不倫相手は絶対に許すことができません。その人物は私の学生時代の後輩で私と非常に親しく付き合っていた時期もありました。

 しかし私が学校を離れた3年前から妻と不倫関係になり2年間その関係を続けました。当時私に対しても非常に強い対抗心を持っていたと妻からも聞きました。早速、今日弁護士を訪れて賠償請求を行うと相談したところ、この事案では私が要求するような額では到底相手は飲まないだろうし、よほどの妥協をしないと調停でも収まらない、まして裁判に至っても相手が学生で無収入の状態では絵に描いた餅をもらうだけになる可能性もあるとの話を聞きました。

 私が非常に高額な請求をしようと思ったのは、一生背負って行かなければいけないような大きな傷を我々が受けたにもかかわらず相手はのうのうと暮らしているという現実を破壊してやろうとの思いからでした。しかし賠償請求に復讐的意味合いはないと言われ、個人で対処する以外自分の復讐心を満足させる方法はないようです。でも私の態度に対して相手が法廷で戦う姿勢を見せれば結局元の話に戻ってしまい、結局私は何も得ることなく疲弊するだけかもしれません。

 もちろん犯罪行為による復讐は考えていませんが、どうにかして相手の生活を粉砕してやろうと様々なイメージが頭の中を駆け巡ります。
 妻は自分の犯した罪の重さに堪えきれず壊れんばかりになっています。それを見たとき私は妻を責める気には到底なれないのです。

 どうか同じような経験をされた方そうでなくても同じような心の苦しみをお持ちだった方、私のこれからの行動の指針となるようなご教示をいただけないものでしょうか。
どうかよろしくお願いいたします。

Aさんへ 投稿者:弁護士B
 Aさん。はじめまして。弁護士Bと申します。 内容、拝見致しました。内容から見ると同棲生活は、非常に楽しかったと、思われます。また、その後の新婚生活も順調だったでしょう。しかし、奥様の不倫。
弁護士ともご相談されたそうですが、Aさん。もうちょっと、冷静に考えて見て下さい。相手側に暴力等の「犯罪行為」ではなく、と、書かれていますが、「報復」等を考えてらっしゃるのは、方向性が違うような気がします。むしろ、新たな生活に踏み出されてはどうでしょうか?。奥様も「負い目」としてそれを感じてらっしゃる様ですし。
そういう状態からAさん自体が、早く軌道修正される事を願います。
つまり、もう、その話には、関与しないという方向性です。
なかなか、ご本人(当事者)であられるわけですから、上手く気持ちの切り替えが出来ないかもしれませんが、それが、かえって「早道」かもしれません。

軌道修正、あらため軌道変更 投稿者:A
 本日偶然覗いてみたところ弁護士Bさんのアドバイスをいただいておりまして、ありがたく感じている次第です。
弁護士Bさんのお言葉も、事件が暴露されてから3週間たった今となってはよく理解できます。私もそのように気持ちの切り替えが早くできればいいなと思います。いえすでに切り替えはできているかも知れません。
若干これまでの間に進展がありまして、妻の不倫相手は大学院生なのですが、私が直接責めましたところ、しぶしぶ事実を認めその罪滅ぼしに退学することに同意しました。妻は、思いのほか不倫相手に対する恋慕の情が強く、事件が明らかになった後も不倫相手と連絡を交わし、あまつさえ二人で肉体関係はなかったと口裏を合わせて私の怒りをうやむやにしようと謀っておりました。

妻は現在実家に帰っておりますが、この顛末によって私は妻との関係修復は無理と判断し離婚にむけた準備に入ろうと思っています。

まあ軌道修正というより、まったく走る方向が違ってしまったという感じです。しかし走る軌道が自分の中では確固としたものになったので、今のところ思い悩むことはありません。
弁護士Bさんにフォローをいただけましたので、この書き込みを結果のご報告ということにさせていただきたいと思います。


以上:2,272文字

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