令和 7年10月12日(日):初稿 |
○令和7年10月7日(火)は、午後3時頃熊本発で最終的には午後11時過ぎに仙台着の新幹線チケットを取っていました。しかし、前日6日(月)暑さの中での熊本城やその後の熊本中心街散策で疲れてしまい、7日(火)も熊本は気温32,3度予想で、暑さが続くとのことで、予定を早めて熊本ホテルキャッスルを午前9時30分頃チェックアウトして午前11時台熊本発新幹線で仙台に帰ることにしてホテル玄関前に停車していた個人タクシーに乗り込みました。 ○ところがこの個人タクシーに乗り込むと、運転手さんは、全国大会で来たお客さんですかと声がけしてきました。昨日6日もお客さんと同じ全国大会参加された方が私のタクシーに乗りましたが、折角、熊本まで来たので有明海まで行ってみたいと所望され、往復3時間かけて有明の海を見学してきました、お客さんもどうですかと言います。料金はクレジットで支払いできますかと尋ねると、現金だけですといいます。現金は持ち歩かない主義の私は、財布を見ると1万5000円しかありません。現金1万5000円しか持ち合わせていないので有明海見物は遠慮しますと答えると、運転手さん、往復3時間で3万円位かかりますが、1万5000円におまけしますと言います。この機会を逃すと有明海見物もできないでしょうから、これも何かの縁で、有明海に行って下さいと答え、想定外の有明海行きとなりました。 ○九州地方の地理はスッカリ忘れており、有明海がどの当たりにあり、何が有名なのかも全く覚えていませんでしたが、運転手さんの案内のままに有明海近辺をタクシー散策することになりました。この個人タクシー運転手さんは、大変話し好きで、自分は日本最高齢の個人タクシー運転手ですから始まり、色々話しを聞かせてくれました。何とタクシー運転手歴70年に及び、熊本に限らず九州の道路はどこも全部知っていると言います。年齢を聞くと昭和11年2月生まれの満89歳で19歳でタクシードライバーとなり当初10年間はタクシー会社勤務運転手で11年目に独立し個人タクシー経営となり現在まで継続しているとのことで、熊本の個人タクシー協会会員名簿まで見せてくれました。確かに名簿の一番上に記載され、その下には3歳以上年下の方の名前が並んでいました。 ○運転手さんは、大の演歌好きでレパートリーは2000曲に及び全部歌詞を暗記し、週3回開催するカラオケ教室の先生もしているとのことです。私も話しに合わせて40代始めの数年間カラオケに凝り、特に北島演歌が大好きだったこと、その前は三橋・春日・村田3人も大好きでした等の話しをすると、運転手さんは、さらに昔の東海林太郎の赤木の子守歌・名月赤城山、国境の町などもレパートリーですと応じられ、昭和時代の演歌談義で話しが弾みました。私は幼児時代以来の難聴が進行し40代半ばで補聴器無しでは伴奏が聞けなくなり、カラオケも殆どしなくなりましたと話すと、運転手さん89歳で老眼鏡もかけず耳も普通に聞こえるとのことで、何より89歳まで運転業務を継続し、カラオケレパートリー2000曲も覚え、週3回はカラオケ教室を継続していることに驚きでした。世の中には色々な人が居るものです。 ○私は中学2年の時に古賀政男先生のソノシート演奏を聴いて古賀演歌からギターを始めて60年になりますと話すと、運転手さんも古賀政男先生は大好きで、50年前に古賀政男先生自身をタクシーに乗せて演奏会場に運んだこともあり、また、福岡県大川市にある古賀先生生家跡に作られた古賀政男記念館まで何度もお客さんを運んでいるとも言い、お客さんも是非行ってみて下さいと言います。東京都渋谷にある古賀政男音楽博物館は何度か行ったことがあり、大川市の古賀政男記念館にも行ってみますと答えましたが、残念ながら運転手さん来年90歳で引退するとのことで、この個人タクシー運転手さんの案内で行くことができるかは不明です。 以上:1,609文字
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