平成17年 4月20日(水):初稿 平成17年 5月15日(日):更新 |
○アメリカの裁判官は基本的に民によって選任されるため、その目は民に向けられ、民が裁判を監視する裁判公開の原則が徹底しており、裁判官の目が最高裁判所に向けられる日本の司法制度との大きな違いになっていると感じています。 ○法廷シーンをビデオに録画し、webサイトにアップして全世界のどこからでもアクセス確認出来ることは日本の裁判所ではおよそ考えられませんが、私としては日本の裁判も今後はこのような公開原則の徹底とそれによる手続の透明性の確保実現に動いて貰いたいものと念願しています。 ○繰り返し記載していますが、アメリカの法廷でマイクをキッチリ使って声を拡声して傍聴人から良く聞こえるようにし、更に聴覚障害者のためにワイヤレスヘッドホンシステムまで完備しているのも、裁判官の目が民に向いている結果と思いました。 ○これに比較し、ボソボソ声で何を言ってるのか傍聴席からはサッパリ判らない日本の裁判官は、傍聴席で聞いている民の目など全く意識がなく、裁判内容を傍聴席にもよく判るようにするとの意識が全く欠如しているとしか思えません。 官製裁判官と民製裁判官の違いは実に大きいものです。 ○法廷の当事者席脇にに飲料水が置かれているだけでなく、傍聴席には各種ペットボトルの外にパン、クッキー、ジュース等が置かれて、傍聴人は自由に飲み食いが出来るようです。長い時間の裁判をリラックスしてじっくり聞くことが出来るようにするための配慮と思われますが、これも民製裁判官だからこそ出来るものでしょう。 ○日本の法廷には飲料水すら置かれて無く、弁護士がペットボトル持参で証人尋問に臨む姿も余りを見たこともありません。しかし、長い証人尋問で喉が渇くのは当然であり、今度、試しにペットボトル持参で証人尋問に臨んでみようか等と思ったりします。 ○アメリカの裁判では証人尋問が重要視され、一人の証人尋問が2日間連続で行われることも珍しくなく且つその公開も徹底しています。 昔、傍聴席に入れなかった人が憲法の裁判公開原則違反として訴えたとき、裁判所は国民全員が入れるシートを用意する必要はないと訴えを退けたと言う冗談みたいな判決があったそうですが、今は国民全員どころかweb利用で全世界の人が見ることが出来る体制を構築しつつあるようで、アメリカとは凄い国だなと改めて思った次第です。 以上:958文字
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