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平成21年 1月26日(月):初稿 |
○加茂淳整形外科医師著作「トリガーポイントブロックで腰痛は治る!ーどうしたら、この痛みが消えるのか?」での痛みのメカニズムについての備忘録を続けます。 ○筋骨格系の痛みは、生理機能のトラブル 頸痛、腰痛、肩痛、膝痛や手足のしびれといった筋骨格系の痛みの正体は、「生理的トラブル」であり、ヘルニアや脊柱管狭窄症や腰椎すべり症等の構造異常のためではない。 ○生理的トラブルとは 人がストレスを受けて生じる反応であり、その反応の仕方は以下の通り人それぞれ多様にある。 ①筋骨格系に痛みを作るタイプ 腰痛、肩こり、座骨神経痛、しびれ ②消化器系に出るタイプ 胃痛、便秘、下痢 ③呼吸器系に出るタイプ 咳、鼻炎 ④循環器系に出るタイプ 高血圧、不整脈、動悸 ⑤皮膚に出るタイプ 蕁麻疹、掻痒、アトピー 人は同じストレス受けても、肩こりになる人もいれば、胃が痛くなる人もいるし、或いはまた不整脈になる人いて、筋骨格系の痛みもこうした生理的トラブルと同じもので、一種のストレス反応或いは条件反射であり、決して構造異常が原因ではない。 ○生理的トラブルはMRIでは分からない レントゲンやMRIの画像診断は,悪性腫瘍、骨折、感染症、脊椎関節炎などリウマチ周辺疾患の有無を確認しそれらを除外するために行う「除外診断」であり,それ以上を説明するものではない。 痛みは生理的トラブルであり、レントゲンやMRIにその痕跡があらわれることはないのに、医師の殆どがレントゲンやMRIを使って痛みを説明しようとするところに大きな問題がひそんでいる。それはレントゲンやMRIでの画像所見に異常がないと「異常ありません」、「原因不明です」と説明にならない説明しかできず、たまたま画像でヘルニア、すべり症等が見つかるとそれが痛みの原因だと自分の思い込みを説明してしまう。 この悲劇は、構造上の異常が痛みの原因とする間違った勉強をさせられてきたことにあり、患者もそれを信じ込まされてきたので、医師は患者の痛みを治せなかった。 ○交通事故自賠責認定実務は正に構造上の異常原因説 以上:866文字
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