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平成20年10月19日(日):初稿 |
○「被害者側弁護士のための顧問医制度が欲しい」に「弁護士依頼をする事案は、何れも『取扱困難事案及び解剖学参考文献紹介』で紹介した様に、交通外傷の内容、結果等に大きな難しい問題を含んでおり、相当な医学知識が必要」、「被害者側弁護士にも顧問医制度が必要性を痛感」していると記載しましたが、この状況は現在も全く変わらず、被害者側顧問制度実現も現時点では全く見通しが立っておりません。 ○訴訟になる交通事故事案は多くが傷害、後遺障害の程度と交通事故との因果関係等医学論争になるものであり、保険会社側では看護師や薬剤師等の医療関係有資格者から育成する医療アジャスター、更にお抱えの顧問医が居て専門的見地から保険会社側主張補助のための理論武装してきますが、被害者側にはこのような医学専門スタッフがなく、多くの場合、弁護士がにわか勉強で対処しなければなりません。 ○一番頼りにすべき実際治療に当たった主治医は、一般に被害者に冷淡です。医者の仕事は患者の症状を治すことであり、後遺障害が残った等十分に治っていないとの患者の主張は、担当医師にとっては自分の仕事にけちをつけられているように感じ面白くないのかも知れません。 ○交通事故むち打ち症で1年以上通院しても、手のしびれが取れず、この苦しみを訴えても、主治医の見解はあくまでどこにも異常はなく、すでに治癒している、しびれを感じるのは貴方の精神の問題であり、これ以上私は貴方の治療には当たれないので、精神科に行って下さいと冷たく突き放され、あげくに、痛い痛いと大騒ぎしてそんなにお金が欲しいのですかと、侮辱の言葉を主治医から言い放たれたと訴えてきた相談者が居ます。 ○この方はその後、他の病院で診察を受けて、そのしびれの原因を解明して頂き、その診断書を持って私の事務所を訪れました。専門医と言えど全ての分野に精通しているわけではなく、自分の見立てでは異常がないと思っても、あとは精神の問題だ等と決めつけず、セカンドオピニオンを求めることなど説明する謙虚さが欲しいところです。 ○これは極端な例としても、主治医の先生は、サッパリ私の言うことを聞いてくれませんという交通事故むち打ち症患者が多数居ます。主治医がかように非協力的で、保険会社には保険会社ベッタリの顧問医が居る状況では、交通事故紛争におけるスタート地点で交通事故被害者は不利な立場に立たされます。 ○最近、当HPに次のような投稿がありました。 「保険会社顧問医意見書にも泣かされました。セカンドオピニオンや、専門的治療希望で受診した大学病院では、事故というと、医師の顔色が変わり冷たい対応に、涙が止まりませんでした。」 「保険会社には顧問医がいて意見書を提出するが、被害者には顧問医はおらず意見書なく、主治医が協力的でないなら、本当にみじめだと思いました。」 この状況を何とするための方策を探っていきたいと思っております。 以上:1,192文字
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